産廃業イメージ

産廃収集運搬業の許可申請では、産業廃棄物の適正な処理を行うための、知識と技能の保有を証明するため、特定の講習会を受講しなくてはなりません。

この講習会は、(財)日本産業廃棄物処理振興センターが行っており、各都道府県の産業廃棄物協会等に申し込んで受講します。講習会を修了すると、同センターから講習会修了証が交付されます。

講習会は、主に新規で許可申請を行う人を対象にした新規講習会と、主に更新の許可申請を行う人を対象にした更新講習会があります。
産廃収集運搬業を対象にした講習会は、以下の通りです。

講習会の種類 新規・更新 講習期間
産業廃棄物の収集・運搬課程 新規 2日
特別管理産業廃棄物の収集・運搬課程 新規 3日
産業廃棄物または特別管理産業廃棄物の収集・運搬課程 更新 1日

講習会に学歴や実務経験等の受講資格はありませんが、許可申請の都合上、受講の対象者は限られます。法人では代表者や役員、政令使用人、個人では申請者(事業主)や政令使用人です。

講習会修了証によって、申請可能な許可は次のようになります。

産業廃棄物
収集運搬業
特別管理産業廃棄物
収集運搬業
新規 更新 変更 新規 更新 変更
産業廃棄物の収集・運搬課程 × × ×
特別管理産業廃棄物の収集・運搬課程
産業廃棄物または特別管理産業廃棄物の収集・運搬課程

表で△の場所は、更新講習会である、産業廃棄物または特別管理産業廃棄物の収集・運搬課程で、新規許可申請する場合です。

その場合、既に他の行政庁で新規の許可を受けていることが条件で、他の行政庁で受けた許可証と、更新講習会の修了証で許可要件を満たすとされています。ただし、許可権者である行政庁によって、その取り扱いが異なるため、講習会を受講する前に、どの講習会の修了証が必要であるか確認したほうが良いでしょう。

また、講習会の修了証は、修了試験に合格しても2週間程度待たなくてはなりません。もし修了試験に不合格の場合は、2回まで再試験を受けることが可能です。再試験によって余計に期間が掛かり、修了証の発行も遅れます。

したがって、許可申請の直前に講習会を受けても、修了証の写しを提出することができず許可申請できないので、日程には余裕を持って受けましょう。